市川雷蔵 八位に躍進
七、八月の当選者決る 宮城まり子も九位へ
今回発表の男優の部で唯一の変化は『人肌蜘蛛』『花頭巾』の市川雷蔵が大川橋蔵、菅原謙二の二人をおさえての八位進出。彼の時代劇における新鮮な魅力は今後まだまだ人気の面にプラスになりそう。『月形半平太』の出来不出来によって宝田明、大木実、佐田啓二らの現代劇俳優を追い越すのではないかと期待できる。
女性歌手では前回まで十位だった宮城まり子が、C・ローズと入れ代った。“てんてん娘”などテレビ、ラジオ、レコード、映画、ステージと大活躍の宮城まり子の強味はなんといってもペーソスのある庶民的な歌、貧しい子供を歌った一連の商売ものを巧みにこなすところにある。 |