本社が昨年一月以来まる一カ年にわたって行ってきた「日本一スター・歌手選定」の人気投票は、去る十二月末日をもってその幕を閉じたが、前期に続いて「日本一スター・歌手」は別表のように長谷川一夫、山本富士子、小畑実、美空ひばりに決定、前後期通じて栄えある首位の座を確保した。

 投票数八万四千五百六十票、北は北海道から南は沖縄まで、全国ファンから寄せられたハガキは絶えることなく本社デスクにとどけられ、スター・歌手一年の変動を見事に現わしていった。

 

        

首位四人は不動

 さて一年間の幕切れにふさわしく今回は小さな移動を続けてきただけだった前回までにくらべ、首位の四人を除くほとんどのスター・歌手に大きな変動をみせた。

 男性歌手では、「ロックン・ロール」旋風に乗った小坂一也が、六百七十二票から千三百三十票と一挙に六白五十八票を獲得して目を見張らせた。

 女性歌手でも人気投票開始以来、久しく三位に甘んじていた島倉千代子が、最終回をむかえてついに江利チエミに三十六票の差をつけて二位に前進すれば、ジャズの星野みよ子が今回だけの得票で十二位に躍進、有終の美飾った。

デイリースポーツ 57年01月11日

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